阿見町の秋の風物詩、まんまるかわいい ”ぼっち”
- aminodaichi
- 11月12日
- 読了時間: 5分
更新日:11月18日

“まんまるでかわいい形”
数年前のこと、あみの土からの秋の取材で阿見町を移動していた時に気になるものを見つけたのです。まんまるく愛嬌のある形をした茶色いもの、、、畑に円錐形の小さな山が並ぶ姿。
すぐに町農業振興課の職員さんに聞いたところ、それは落花生を積んだ ”ぼっち” というものだと知りました。
どんなふうに作るんだろう?どういった良さがあるんだろう?と気になっていました。
そして今回落花生やぼっちのことを藤平さんにお伺いできるとのこと、阿見町の秋の美しい風景の中、ワクワクしながら畑を訪れました。
さっそくですがぼっちのこと教えてください!

“畑に並ぶ秋の風物詩”
ぼっち、野ぼっち(のぼっち)と呼んでいるよ。
落花生を掘ってから根っこを上にして畑で干す、そしてだいたい7日~10日後に、ああい
う丸い形に積んで、そこから1ヵ月くらい天日干しをするんだよ。

“大きな落花生が入ってそうですね”
その後、11月末から12月初め頃に機械で脱穀するよ。
手前にある少し緑の葉っぱが見えるのは積んでから2週間くらい。
少しずつ乾いていって奥の方にある焦茶色をした"野ぼっち"のようになっていく。
ゆっくりと自然乾燥をさせると機械で乾燥したものとは風味がだいぶ違ってくるね。
こういう”野ぼっち”を作るのは手間がかかるから、最近はだいぶ減ってきたかな。
田植え時期と落花生の植え付け時期が同じってのも大変でね、それと落花生の栽培自体が
減ってきたのものぼっちを見るのが減ってきた要因だね。
うちが落花生をやれているのは種まきが遅いからかな。普通は5月に撒くのだけど、
うちは6月くらいだもんね。笑
でも最近は陽気が良く気温が上がるのも早いから遅く撒いてもそこまで影響ないかな。
ひとつの”ぼっち”でこの一株がどれくらい積まれてるのですか?

“掘り起こしてから逆さまに乾かしてある落花生、小さな塊が一株です”

“細い根っこみたいな、「なりて」”
その大きさにもよるけれど、だいたいこの株が5つくらいかな。
葉っぱの様子で収穫時期を見るのだけれど、今年は良い塩梅かなと思って掘ったら少し
遅かったみたいでね、実がこぼれられちゃってたね。
この「なりて」があるじゃない?これが掘り起こす時期が遅れちゃうと腐ってしまうんだよ
ね。そうすると実が落ちてしまう。
ひとつのボッチから取れるのはだいたい2袋(約60㎏)くらいかな。今年は実ってるからもうちょっと収穫できるかもなあ。
ぼっちはどういう風に積んでいくのですが?

“ぼっちを積みはじめます。”
あそこに台(パレット)があるじゃない?こうやって内側に絡ませてぐるっと回すんだ、
それを繰り返しやってく。台の真ん中に何か芯があるわけじゃあないからバランスよく
積んでいかないと途中で崩れたり、ひっくり返ったりするのよ。笑
なかなか難しい作業なんだよ。
”ぼっち”の頭のとこには藁やビニールシートで雨避けして、ネットを巻くのはカラスが
突いて穴を開けないようにね。カラスは穴を閉めてはいかないもんだから中が濡れて乾燥
がうまく進まなくなったりするからね。
こうやってゆっくりと自然乾燥させると甘味が増して、風味がとても良くなるんだよね。

“カラスよけのネット”
落花生のことも教えてください!
これは千葉半立(チバハンダチ)。奥にあるやつは早生の中手豊(ナカテユタカ)って品種だよ。
味は千葉半立のほうがいいんだけど。中手豊は粒が大きくて作りやすい。
千葉半立は横に広がってから立ち上がるんだけど、中手豊は広がる前にすっと立ち上る。
作業も中手豊のほうがやりやすいんだ。だから今は、中手豊が多くなってきてる。
落花生だけで作付面積はだいたい8反歩か9反歩くらいかな。
連作はしないようにしているよ。
落花生の栽培は消毒もしないし、大切なのは草取りくらいかなあ。畝の間を草が生えてこ
ないように耕したりね。
うちの落花生は直売所愛菜園で買ってもらえるよ、時期としては12月に入ってから!

“たくさんなってます!”
落花生を使った料理とかあれば教えてください。

“奥様のみそぴ~絶品です!”
料理のことは藤平さんの奥様にお話いただきました!
まずはみそピーだね。ちょうど作ったのがあるから食べてってよ~(笑)
さっそくいただきました!藤平家のみそピーは落花生の香りを感じ、コクはあるけど甘すぎない、そしてご飯がとっても進みそうなバランスのとれたお味でした~美味しい!
でしょ、美味しいでしょ?(笑)
落花生を煎って、油で炒めて、味噌と砂糖とみりんかな~。
他には煮るってのも美味しいよ。落花生だけで私は煮るんだけど。砂糖と塩か醤油どちらかを入れる。いいところは出荷しちゃうから、小さいやつで作るね。
でも若い人が好きなのはやっぱりみそピーだね!

“藤平さんがやると見事に殻がパカっと割れるんです。”
畑ではお話を伺いながら不意に藤平さんが落花生をパリッと割ってくれた、見事に綺麗に割れている!
落花生のでっぱりのところに力がかかるように押す!のだそう。意外に難しい、、、。
藤平さんのように綺麗にはなかなか割れない、、、。
ニコニコしながらぼっちの内部を見せてくれたり、楽しい藤平さんとの時間。
畑にはぼっちが並び、なんだか優しい風景を見せてくれる。
積み上げや、自然乾燥する作業は大変なことが多いけど、風味が良くなったり、秋の風物詩として優しい風景を見せてくれたり、いつまでも大切にしたい”野ぼっち”だなと感じました。
みなさん秋の畑をよ~く見てください。かわいいまんまるがその辺にいるかもですね!

“ぼっちの中見てみるか~!”

“畑にもお家にもたくさんの花が咲いています”

“藤平さん、ありがとうございました!”
〈藤平さんの野菜が買える場所〉
・ JA水郷つくば農産物直売所 愛菜園
茨城県稲敷郡阿見町若栗1901-1
文章・写真・編集/ Masa Hamanoi (noi meets)




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