“真っ赤にプリプリ、とちおとめ!”
雨も温かく感じる春の日に阿見町野口いちご園さんを訪れお話を伺いました。
いちご園に行くなんていつぶりだろう?取材に向かいながら子供みたいにスタッフ皆ワクワクしていました。だってみんないちごが好きですからね!
“いちご園を歩くと様々な花が咲いていました。”
“ここからどんどん大きくなる!”
阿見町でいちごを作り始めて何年になりますか?
今年で18年目になるかなあ。
その前に3年程勉強期間がありましたよ、その頃は「とちおとめ」だけを作っていて今は「とちおとめ」、「やよいひめ」、「かおり野」の3品種を作っています。
とちおとめは色が赤く甘味と酸味のバランスが良い品種ですね。
一方で、やよいひめやかおり野はオレンジ系の色で甘味はあるけど酸味がひかえめなんです。
“オレンジ系のやよいひめ”
とちおとめは時間が経つと色が黒ずんできてしまうけれど、オレンジ系の品種は色なども日持ちが良いんだよね、それも最近の人気の理由かな。
やよいひめやかおり野は形がきれいだよ、いちご!って形をしているね。
一方でとちおとめは、でかでかと大きな形になることもあるけれど、形は違ってもどれを食べてもおいしいんだよね。
野口さんはどの品種がお好きなんですか?
私はとちおとめが一番おいしいと思うね! 甘味と酸味のバランスが最高なんだ。 株から最初に咲く花になる実は大きくて一番おいしいんだよ。
そうなんですね、最初の実が大きくて一番美味しくなること初めて知りました!
甘味と酸味のバランス、、、なるほど。
記事を書いている僕は40代ですが、小さい頃はいちごに牛乳と砂糖かけてスプーンで潰して食べてたなって思い出しました。
皆さんどうですか?
あれって甘味と酸味のバランスあったなって思いました!
“野口さんのハウスは長いんです!”
いちご狩りができる時期はいつですか?
12月から5月のゴールデンウィーク明けまでいちご狩りを行っています。
1回30分で食べ放題!じゃらんのページから予約を取っていただいています。
日曜日など多いときには1日40~50組の受け入れをしています。
また、毎年ある幼稚園の子供たちが600名くらい来てくれますが、年長さんなんて1パックじゃすまないくらいたくさん食べていってくれるんです!笑
でもねとっても食べ方のお行儀が良くって、かわいい子たちばかりなので毎年の楽しみになっていますよ。
“次の苗の準備も始まっています。”
次の年の準備はいつ頃から始まるのですか。
いちごは食べられるようになるまで、「12か月」ではできないんだよ。前年のうちから苗の準備が始まるからね。7月上旬に苗の切り離しを行い、施肥、消毒を行うんだ。
“かわいい花が咲いている苗。”
いちごづくりにおいて大変なことは何ですか?
病害をもたらす「ハダニ」の防除と、うどん粉病対策が大変。
ハダニ対策には、その天敵ダニを使っているよ。おがくずと一緒にボトルに入っているもので、これを散布することで天敵ダニが繁殖しハダニを食べてくれる。
消毒しなくて良いのでいちごにも優しい方法。
また、うどん粉病の対策は温度などハウス内の環境管理が重要。
うちは全ハウスで温度や二酸化炭素を自動管理できる設備を整えていて、プロパンガスを燃して二酸化炭素を発生させ、ハウス内の二酸化炭素濃度を調整しているんです。
それらの装置がないとどうなってしまうのですか?
二酸化炭素が少なくなってしまうと、実が膨らまないし甘くならない。 設備投資にはお金がかかるけど、一度やってしまえば管理はしやすくなるんです。
“野口いちご園の桜は今が満開。”
園の入り口付近に咲いている立派な桜がとてもきれいですね!いつ頃からあるのですか?
23、4年前にいちご園を始める前に植えたんだ。 いつもはその隣にあるソルダムが先に花を咲かせてその後で桜が花を咲かせるんだけど、今年はソルダムも桜も一緒に咲いた、綺麗だよね。
“しっとりと恵みの雨にぬれる桜は美しい。”
“野口さん、いろいろとお話していただきありがとうございました!”
お話をたくさん聞かせていただいた上にお土産にもいちごを持たせてくれた。
ありがとうございます!とスタッフ一同笑みがこぼれる。
いただいた野口さんのいちごは甘さと酸味ももちろんのこと香りがとても素晴らしかったなあ。
春の爽やかな甘酸っぱい香りに包まれ幸せでした。
文章・写真・編集/ Masa Hamanoi
<野口さんのイチゴが買える場所>
●野口いちご園
●あみ観光協会HP
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